大学職員の職場と聞いて、皆さんはどのようなイメージを抱きますか?
私が経験した私立大学と国立大学では、その雰囲気が大きく異なっており、「大学」という枠で一括りにはできないというのが正直な感想です。
ここからは、私が経験した両者の雰囲気を詳しくご紹介していきます。
Part.1となる今回は、「私立大学」で体験した職場環境についてお話しします。
※約25年前の環境に基づいています。そのため、現在の状況とは変化している可能性があることをあらかじめご了承ください。
1. 💐 厳格すぎる「おしとやかなレディ」の日常
職場の朝は「丁寧すぎるお掃除と手洗い」から
私が配属された部署は独立した個室となっており、朝の清掃は新人の日課でした(当番制)。
特に驚いたのは、食器用のふきんを漂白後に中性洗剤で手洗いするという、今の時代では考えられないほど丁寧な工程が徹底されていました。
全員の好みを把握する「お茶出し」の試練
掃除の後は、課の全員分の好みのお茶を淹れます。
砂糖の量やミルクの有無まで完璧に把握する必要があり、新人の頃は緊張しました。
「私語厳禁」と「レディの振る舞い」
勤務中は全員が黙々と仕事をし、私語は休憩室やお昼休みのみという環境。
何よりも、常におしとやかなレディの振る舞いを求められたのが一番の難関でした。おしゃべり好きな先輩は、小声でこそっと話しかけてくるのが日常でした。
2. 🥋 独特な「体育会系」の人間関係
「仕事ができない人は適当にあしらう」という厳しさ
組織には体育会系の序列があり、仕事に対しても非常に厳格でした。
「仕事ができない人にかまっている時間はない!」という空気があり、問題がある人にはあえて適当にあしらうような、冷たい一面もありました。
体育会系がもたらした「部署間交流」の功罪
組織部署を越えた交流は、サークル活動が中心でした。しかし、そこはやはり「体育会系」のノリ。何も手伝わずにいると厳しく注意され、サークル活動中も「何か仕事はないか」と自ら探す必要がありました。
厳しさはありましたが、この活動を通じて他の部署の先輩方や同期と深く交流できたおかげで、職場の風通しが格段に良くなったと感じています。結果的に、他部署への仕事の依頼もスムーズになり、非常に助けられました。
教員との「お茶飲み雑談」という文化
職員同士の私語は厳禁でしたが、教員が先輩職員を訪ねてきて、お茶を飲みながら雑談をする光景はしばしば見られました。
この職場では、教員は研究・教育に専念し、事務的な業務は事務職員や研究室秘書が行うという明確な分業体制が敷かれていました。教員とのコミュニケーションの場は、職員間の厳格な序列とはまた異なる、独立した文化だったように思います。
3. ✨ 厳しさの裏側にあった「見守る優しさ」
厳しさの先にあった「温かいフォロー」
非常に厳しい環境でしたが、その裏にはたくさんの優しさがありました。
お昼休みには先輩が仕事の悩みを聞いてくれたり、上司が夜にご飯を食べに連れて行ってくれたり。
普段は口数が少なくても、常に見守ってくれており、何かあったときはしっかりフォローしてくれる。厳しくも情に厚い方々がたくさんいる職場でした。
私立大学での厳しい経験、辛い経験こそが、今の仕事に活きる力を培ってくれたと思っています。
次回のPart.2では、この私立大学とは対照的な環境だった国立大学での経験ー「公務員気質」による縦割りや、互いに深入りしないドライな個人主義の職場について詳しくご紹介します。

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